Violin / Giulio Degani, Venezia 1903

VIOLIN バイオリン

バイオリン / ジュリオ・デガーニ (1875-1959)
イタリア Venezia 1903年製
ジュリオ・デガーニの生涯と活動 Giulio Ettore Degani (1875-1959)

• 家族と職人としての始まり
 ジュリオ・デガーニは、有名なヴァイオリン製作者エウジェニオ・デガーニの息子で、幼いころから父と一緒に工房で働いていました。
• 工房の継承とアメリカ移住
 1901年に父が亡くなると、ヴェネツィアの家族工房を引き継ぎました。1915年にはアメリカへ渡り、ニューヨークやシンシナティにあるウーリッツァー社で働きました。
• 帰国の有無と活動の広がり
 1915年以降も「ヴェネツィア製」と記された楽器は多く存在しますが、ジュリオがイタリアに戻ったという記録はありません。
 1921年にウーリッツァー社を退職後は、アトランティックシティやシンシナティで独立して活動し、1930年代半ばにはニューヨークでヤゴ・ペテルネッラと短期間共同制作も行いました。
• 教育と戦時中の活動
 ヴァイオリン教師としても収入を得ており、第二次世界大戦中は工場で働きながら、工房をパートタイムで運営していました。
• 引退と作品の特徴
 1952年にヴァイオリン製作から引退。初期の作品は父のスタイルに忠実でしたが、後期の楽器では以下のような個性的な特徴が見られます:
⁠◦ より平らなエッジ
⁠◦ 短めのコーナー(角)
⁠◦ 大胆なスクロール(渦巻き)デザイン

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